国分寺の家
西南側の前面道路側の前景です。西日の受熱量をおさえる為に、壁厚を厚くし、それを利用してサイディング貼りの外壁に彫りの深い表情を与えています。
狭い敷地に2世帯住宅を建てるので、各戸(特に下層部の)住み易さが確保出来るかを心配されていました。
当初は何社かのハウスメーカーにプランを依頼されているようでしたが、狭小地の条件をクリアしながら、重量鉄骨造を使った柔軟空間計画と充分な住環境を確保出来る提案内容が受け入れられました。更に、常に計画内容を3次元画像で見て頂きながら計画を進めていくわかり易い設計手法も気に入って頂けたようです。
典型的な都市の狭小地に立地し、4m以下の2項道路に対して来客分も含めた車3台を駐車するという難題を鉄骨構造の柔軟さにより解決しています。前面道路側は構造をオーバーハングさせ、駐車スペースを確保し、最上部はシェル構造の屋根により、道路斜線と南側採光を両立させています。3階セットバック部分には希望された広くて内外の床高さが同じバリアフリーのルーフバルコニーを確保しています。廊下やリビングルームには壁を掘り込んで、特殊なLED照明を入れ込んだ飾り棚を数多く設け暮らしにいろどりを添えられるように工夫しています。
西北側の前面道路側の前景です。セットバック部分にはルーフバルコニーが設けられ、周囲を人工アイビーで囲みプライバシーを確保しています。
3階リビングルームの南側内観です。天井もシェル構造の屋根と平行に南側に高くなっています。壁面の木製パネルは上げ下げ構造の扉になっていて、内部に大型60インチ液晶テレビを収納しています。これにより、使っていない時にはインテリアにそぐわない黒い画面を隠しています。
3階リビングのオープンキッチン側の内観です。壁面には幾つかのLED照明入り飾り棚が仕込まれています。
広いルーフバルコニーは天然木でも耐候性の高いウリン材を用いています。室内とは段差の無いフルフラットサッシを用い内外空間を広く利用出来る様にしています。